日々の記録

Golden Halfはハーフカメラのトイカメラ。

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久しぶりの投稿でとっても唐突ですが、今日はフィルムカメラ、いやトイカメラのお話をしようと思います。

フィルムのトイカメラというものがその昔大流行していました。

あまり言いたくないけど、もう昔のことなんだなあ。

当時ロシア製トイカメラのLOMO LC-Aにとても憧れていて。
でもなんとなく買えないでいて、似たような周辺光量落ち(四隅が暗くなるやつ)するというトイカメラを買ったり、4コマ映るカメラを買ったりとトイカメラで遊んでいました。

その中のひとつがゴールデンハーフというハーフカメラのトイカメラです。

ハーフカメラのハの字も知らなかったけど、普通のフィルムで2倍の写真が撮れるなんて画期的なものが新鮮で、お得が大好きな私は発売後割と結構すぐに飛びつきました。
フィルムもひとつ付いていて5,000円ぐらい。だったと思います。

ここから先しばらくだらだら書いているので、作例がみたい方は目次からひとっとびしてくださいませ。

ハーフカメラ流行の兆し?

ハーフカメラのなんたるかはネット上にたくさんの方が書いてくださっているのでお任せして、私が知っていることは

  • 1コマに2枚の写真が撮れるので、24枚撮りだと48枚、36枚撮りだと72枚撮れる
  • そのままカメラを構えると縦構図になる

ということだけ。

横構図で撮れるカメラもあるらしいけど、世の中に出回っているハーフカメラのほとんどは基本は縦だと思います。

有名なのはOLYMPUSのPENシリーズですね。
余談ですが、偶然にも私のミラーレス一眼デビューはこのPENシリーズがモデルになった、PEN E-PL2というカメラでした。デジタルなのでハーフとかじゃないけど。

そしてなんてたって、PENTAXさんがこの2024年にハーフのフィルムカメラを出す、というからびっくりです。

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びっくり、というのは完全に素人目線ですけど。普段ほとんどフィルムに触れない人間なので、デジタル主流の今、フィルムカメラ?しかもハーフの?と思ってしまいました正直。
というかRICOHさんにはGR3の供給を増やして欲しい買いたくても買えないのよほんとお願いします

それでもスマホの普及で縦構図が増えた今、そしてフィルムや現像代が昔と比べて高騰している今(需要が縮小してしまった以上そうなるのは仕方がないことです。いつもありがとうございます)、ニッチな分野かもしれませんがハーフカメラが流行るのでは、とにわかにお祭りがはじまっているようです。

私はふだんスマホやデジカメなどのデジタルで写真を趣味程度にたしなむ人間ですが、久しぶりにこのおもちゃのフィルムカメラを使って出来上がったものを見て、やっぱりフィルムのなんとも言えないこの感じがいいなあ、としみじみしました。

フィルムも盛り上がって欲しいし、自分でも沼にずぶずぶ入ってしまいそうな予感がとてもしています。

ゴールデンハーフってこんなカメラ

さてでは私の持っているゴールデンハーフってどんなカメラなんでしょう?

発売当時のことは詳しく覚えていないのですが、ロシア製カメラなどの販売を手がけるパワーショベルという会社が販売していたようです。今はもうないのかな。イキモノカメラとかなつかしい。
ゴールデンハーフとおぼしき公式HPも別のサイトに変わりはてていました。

ころんとした見た目は本当におもちゃのようなカメラ。

いわゆるザ・カメラのような横長の長方形じゃなくて、正方形ちっく(若干横長ではある)なボディの上にちょこんとファインダーの窓がある。

露出計もない、フラッシュもないので電池も不要。

ボディもレンズもプラスチックなのでとっても軽い。

フィルム入れない状態で85.4g

フィルム入れると100gジャスト!
(フィルムによるのかも、これは24枚撮りのフィルムを入れた状態)

ボディはゴム?シリコン?で覆われていて、久しぶりに引っ張り出してきた時は、経年劣化のせいか全身ベタベタで触るのも憚られたけど、ウェットティッシュでごしごししたらなんとか取れて使える状態になりました。
でもね、変なブツブツが残るし、埃もつきやすいしで、まじまじと見るとちょっとキタナイです。

表のストライプの模様は厚紙が差し込まれているだけで、厚紙の下はどうなっているんだ?と興味本位でひっぱったら上部が破れて取れてしまいました。
この下もベタベタになっている気がするのでこれ以上剥がさない方がいいかも。

シャッターボタンはファインダー横のいかにもおもちゃな出っ張り。
押すと意外と手応えと、かしん、と音がする。

シャッター押したあとのフィルムの巻き上げは裏の左下にあるギザギザの歯車みたいなやつをガリガリと回らなくなるまで回す写ルンです方式。
結構音でかいのでいつもゆっく〜りしずか〜にこっそ〜り巻き上げてます。

裏蓋をあけるとこんな感じ。フレームが縦長になっています。
フィルムは右側にセットして左に伸ばして巻いていきます。

裏蓋には英語でなにやら書いてあると思ったら、こんなところにカメラの使い方。

Golden Half is a half size format camera for 135 films. 72 photos could be produced with a 135-36 Exp. film. Apertures of the camera are; F11=when Sunny, F8.5= wen Cloudy and F11=when you use Flash. So throw away your book and why don’t you go out!

ゴールデンハーフは135フィルム用のハーフサイズカメラです。36枚撮りのフィルムで72枚撮れます。
絞り値は、晴れの時はF11、曇りのときはF8.5、フラッシュを使うときはF11。
本なんか投げ捨てて外にでよう!
(意訳)

絞りと言えるかわからないけど、レンズ外側に曇りと晴れとフラッシュの記号があって、ここをカチカチと回して赤い線に合わせると、少しだけ変えられます。このカチカチが少しカメラっぽいギミックで好き。
晴れマークとフラッシュ(別売の外付け)がF11、曇りマークがF8.5のようです。

側面にはホットシューもついていて外付けフラッシュがつけられるらしい。
フラッシュはもっていないので、実質晴れと曇りの2種類だけ。晴れとフラッシュ一緒なら分ける意味…?

レンズ内のピンホールを見てみると、晴れとフラッシュは穴が小さく、曇りは穴が少しだけ大きくなっていました。
基本的に明るめに撮りたいのでわりとどんなときも曇りマークに合わせて撮っています。

底面は左から、巻き戻しクランクを使うときのボタン、三脚用のネジ穴、巻き戻しクランク。
(カメラ汚れてて写真が汚くてごめんなさい)
使う機会ないけど、何気に三脚用のネジ穴ついてるのすごい。

個人的に嬉しいのはレンズカバーがついていること。カバンに雑に突っ込むとたまに取れていたりするけど、プラスチックのレンズといえど大事な部分を守ってくれるのは心強いです。
ちゃんと蓋にゴールデンハーフのロゴも入っているしね。

私が持っているのはスタンダードなものだけど、キティちゃんやモデルさんのコラボバージョンもあるみたい。そちらは色もポップでよりトイカメラらしい見た目。

とにかく見た目も写りもチープだし、ピントなんてほとんど合わないし暗所はだめだしフラッシュがついていないので使う場所も限られるけど、たくさん撮れるし、たまにほう…と思える写真が撮れる気がして気に入ってます。

何せ軽くて小さいので、文字通りカバンにぽいっと放り込んで出かけられるのが利点。
極端だけどデカくて重くてメカメカしいと持ち出すことやカバンから取り出すことが億劫になってしまうので、これぐらいの気軽さがとてもいい。

ゴールデンハーフで撮影してみる

実家でひっぱり出してきたときは、使いかけのフィルムが残ったままでした。
このカメラを使っていたときはスマホの普及期だったしデジタルのミラーレス一眼も買った時期だったと思う。
撮っても撮ってもフィルムが終わらないので、当時の私は新しいフィルムを入れて半分ほど撮った後に飽きてしまったらしい。

なんのフィルムを入れていたのか、どこで何を撮っていたのかまったく思い出せないけど、とりあえず開けるのを我慢して続きから撮ってようやく1本終えた後に現像出したらこんな感じでした。

かろうじてうっすら何か写っているけどまったく何かはわからない…1ロール全部こんな感じ。

フィルムも期限切れだった上に、ずっと入れっぱなしでおそらく10年以上放置、しかもたぶん海外に預け荷物で持って行った気がするから何回か荷物検査のX線に通してるんだよなあ。
飛行機に乗る場合、フィルムは機内持ち込みの手荷物にして、荷物検査ではハンドチェックといって目視で確認してもらうとX線に通さなくていいらしいです。教訓。

真っ暗だったら何をとったかすらも忘れているよね。
15年ぐらい前の、まさにタイムカプセルのごとく何が写っているか確認するのも少し楽しみでしたがこれは仕方がない。

ところでこのカメラそもそも使えるのかしら?と疑問が湧く。

せっかくだからフィルムカメラで遊んでみたいけど、これで全部同じように真っ黒とか真っ白だったら悲しいから、とにかく試してみようと思い購入したフィルムがまさかの36枚撮り(=72枚撮れる)。
試し撮り…のつもりでフィルムを買いにカメラ屋さんに行ったのだけど、思った以上にフィルムが高くてびびってしまい、そのお店で一番、枚数比で安かったフィルムを買ってしまった貧乏性な自分が憎い。

室内でも撮れない(わけではないが光量が足りないと思う)、テーブルフォトも撮れない(寄れないので対象物がぼけぼけ)、つまり外にでてひたすら風景を撮る…そんなの引きこもりの自分からしたら何年かかるのやら。と思いつつフィルム装填。

…フィルム装填の仕方も忘れてググりました。(巻き上げのときも同じく)
今はなんでもすぐに調べられるし、同じように、撮った写真もすぐみることができる。んだなあ、フィルムはすぐ見れないもんなぁと思ったり。

そんなこんなで、どういう状況でどう映るのかもちょっと検証しつつ、もったいないけど半ば無理やり撮り終えて(72枚過ぎてもなぜかなかなか終わらない)、現像に出し、無事ちゃんと写っていたことが判明し安心しました。

世間では新しいPENTAX17というカメラで盛り上がっていますが、私はちょっとしばらくこのカメラで遊んでみようかなと思っているところです。
貧乏性…いえ貧乏な私からしたらとても高貴な遊びかもしれませんが、趣味ってそいうもの。

でもハーフカメラだから。倍撮れるんだからさ。

ゴールデンハーフの作例

ぶつぶつ言ってないでさっさと作例を載せなさいよ、と自分でも思うので。

今ってフィルム現像したらデータ化も選べるんですね。ありがたい。

1本目はたしか付属のフィルム。
現像はたぶん近所の写真屋さんだったと思います。当時はデータ化なんて概念はなかったので(あったかもしれないけど)現像したものは普通に全部プリントしました。同時プリントってやつ。
時を経て現在、当時のネガを律儀に取っていたのでそれをもとにデータ化。このときは1枚ずつデータ化してもらいました。
フィルムのせいなのか現像なのかわからないけど、そのとき流行っていたトイカメラらしいコントラスト高めの写真だなと思う。黄味強い。

ファーストロール(言ってみたかった!)の最初の写真。感光して半分しか写っていないのが最高にフィルムで好き。
当時短期で滞在していたニュージーランドで撮影しました。

太陽に向けるとプラスチックレンズらしいフレアが。

手ぶれ補正なんて当たり前にないし

1枚目の写真と同じところだ

たぶん夕方薄暗い時間に屋外で撮った写真

次は実家でこのカメラを発掘したときに入っていたフィルム。
全部撮り終えて取り出してみたらFujifilmの記録用100でした。残念ながら中身はほぼ真っ茶色。

たぶんX線に何度も通した&カメラに入っていたせいかぜんぶこんな感じ。

そして時を経て現在、先述の久しぶりなフィルムの高騰にびびって買ったKodak Color Plus 200。 ISO200というのはなんだかんだちょうどいいような気がする、けど36枚撮り(=72枚)というのはなんだかもどかしくなります。

現像は2枚1組でお願いしました。

1枚目。フィルムを買ってすぐに装填して撮った写真。
室内で暖色系のダウンライトだったと思う。

室内でも撮ってみたり、夜に撮ってみたり。このカメラでどんなことができるんだろうと試しながら。

室内窓際で撮った和菓子と、夜の街。夜はライトやネオンしか写らない。

窓際と、夜の間接照明だけの室内。やっぱり照明しか写らない。

室内はほとんどダメで薄暗い写真になると思っていたけど、晴れた日の窓際のように窓からの光があれば室内でも意外とちゃんと映ることにびっくりしました。

たぶん晴れ(F11)マークと曇りマーク(F8.5)の撮り比べ。

ゴールデンハーフは枚数カウンターがだいたい6ごとで今何枚目なのかハッキリわらかないので意図的に2枚の写真を1枚にするのは難しいのですが、これは思わぬ比較写真になりました。

木漏れ日が美しくてなんだかお気に入りの写真。

街と室内の植物。

画面いっぱいの花と、プランターの花

カフェでの写真(ほぼ真っ暗)とビルたち(ほぼ真っ白)

もしかしたら現像屋さんによるのかもしれないけど、2枚1組の写真にすると暗い写真が明るく補正されている気がします。
明るさが対照的な2枚の写真が1組になると明るい方が露出オーバー気味になっている、っていうのが結構ありました。

最後の写真。カフェの中から。
よく見えないけど、たぶん両端2枚が切れた3枚入っている気がする。

こんな感じの。

①は何を撮ったか忘れてしまったけど、③はカフェ内を撮ったと思う。
72枚撮れるはずが80枚ぐらい撮れていたので、最後はわちゃわちゃしちゃったのかも。

当たり前だけど、スマホやデジカメは多少暗くてもある程度見れる明るさに補正してくれていたんだと実感。
フィルムカメラだと、なかなかファイダーで見えるものと撮れる写真が同じ明るさというわけにもいかないから、ちゃんと明るさを意識して撮らないといけないんだなあと勉強になりました。

たかがトイカメラかもしれないけれど、意外と好きな写りをしていることがたまにあって、フィルムカメラって面白いなあと沼に入っていきそうです。
ハーフ一眼のPEN Fシリーズが非常に気になる…ある日急に降ってきたり涌いてきたりしないかな。

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